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2016
12.19

オフィスキャンプ東吉野が生んだ二次的役割のユニークさ

Category: ニュース
 
 県民だより平成28年奈良11月号で紹介された特集「つながる ひろがる 奥大和の ひと もの こと」によると、2016年現在、人口約1700人の山村の川沿いに建つ一軒の古民家に今、たくさんの人が押し寄せているとのことです。それは『オフィスキャンプ東吉野』。2015年4月1日からオープンしました。




オフィスキャンプ東吉野が生んだ二次的役割のユニークさ 




 築70年の民家を改築してつくられたシェアオフィスは、大きな川が目の前にある一軒家。吉野杉がふんだんに使われ、大きなガラスを通して明るい日が差し込むオープンな空間です。WiFi環境や複合機プリンターというオフィス環境はもちろんのこと、展示室やコーヒースタンドも備えられ、村のおばあちゃんがコーヒーを飲みに訪れるような開放的な場です。




 コンセプトは「遊ぶように働く」。川のせせらぎを聞きながら、澄んだ空気の中で行われる会議、静けさの中で叩くキーボードの音、仕事の合間に緑あふれる景色を眺めながら飲むコーヒー。いつもと違った仕事空間で、頭はリフレッシュされ、次へのエネルギーが自然と湧き出てくるかもしれません。こんなふうに週末だけ、オフィスまるごとキャンプができます。ここを訪れた人はすでに1700人ほどいるのもうなずけます。




 ここの設立者はデザイナー坂本大祐氏とプロダクトデザイナー菅野大門氏のお二人で、雛形によると、坂本氏の、デザイナーだけでなくいろいろなクリエイターが集まる村になったらおもしろいのではという思いつき「クリエイティブ・ヴィレッジ構想」から始まったのだそうです。これを後押ししたのが、奈良県庁の移住・交流推進室室長の福野博昭氏です。この思いつきをおもしろがり、賛成し、奈良県庁から東吉野の村役場に話をもちかけ、実現に向かって力強くどんどん話を進めていきました。




 こうして、取り壊されかけていた一軒家が、坂本氏の構想やデザインのもと、地元の建築家や設計士に発注され、リノベーションがなされ、生まれ変わったのです。こういったプロジェクトの多くは役場などの行政もしくはコンサルティング会社が主体となって企画をし、すべてでき上がった後に、運営から地元の人たちに任せるという形がほとんどですが、ここは実際に移り住み、使っていく人たちが企画から運営まで担いました。このユニークさが全国でも注目され、多くのメディアで紹介されています。




 移住者が企画・運営をしているこのオフィスには、同じように移住を視野に入れた人たちが自然と訪れます。そしてこれまた自然な流れで、移住の先輩でもある両氏が相談にのり、希望があれば役場に紹介をし、物件選びにも付き合い、移住希望者と村とをつなぐ役割を担うようになりました。そういった過程の中でこのシェアオフィスが貢献したことは言うまでもないでしょう。




 環境を整え「さぁ移住してください」と両腕を広げても、都会から来る若者にとって、地方への移住はハードルが高く感じます。まずはオフィスキャンプとして軽いノリで「遊ぶように働く」ために訪れ、その中で自分と向き合い、移住への本気度を確認していく。そんな時間と空間が必要です。さらに間に立つ人がいるこの東吉野は、移住者にとって理想的な形であるに違いありません。




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